ご挨拶
みなさん、はじめまして!堀口記念病院 栄養科です。
管理栄養士4名、給食委託会社10名(栄養士5名、調理補助5名)合わせて総勢15名で、患者食と、職員の昼食を作っています。
ここでは、これまで色んな困難に直面しつつも、持ち前のガッツとチームワークで何とか乗り越え、日々成長し続けようとする栄養科、その裏側をお届けします。
‟食の安全”を根幹に、
常に相手の立場に立ち、
あたたかく「心」のかよう
栄養管理の実践
- より良い食事サービスの提供のため、常に考え、工夫し、科内全員で実践する
- 食をとおして疾病の予防と治療に貢献するため、日々自己啓発に努め、積極的に学ぶ
- 適切な栄養指導実施のため、個々の食生活に配慮した、実践可能な栄養情報を提供する
管理栄養士のプロフィール
~ 花🌸より団子な 栄養科 四姉妹 ~
- 管理栄養士歴
- 14年
- 認定資格
- NST専門療法士
- 和歌山地域糖尿病療養指導士
- きっかけ
- 主人公が管理栄養士になる漫画
- 趣味
- 韓流
- 得意料理
- 家族に作るハンバーグ
- 好きな言葉
- 「ピンチはチャンス‼」
- 管理栄養士歴
- 13年
- 認定資格
- NST専門療法士
- 和歌山地域糖尿病療養指導士
- きっかけ
- 食にこだわりのある母の影響
- 趣味
- 書道、山登り
- 得意料理
- 節約料理
- 好きな言葉
- 「しあわせはいつも自分の心が決める」
- 管理栄養士歴
- 12年
- 認定資格
- 栄養教諭免許
- きっかけ
- 幼少期の食物アレルギーの経験を通して、食べたいものを食べられない人に関わっていきたいと思った
- 趣味
- 旅行、発酵食作り
- 得意料理
- 時短料理‼
- 好きな言葉
- 「ありがとう」
- 管理栄養士歴
- 9年
- 認定資格
- 和歌山地域糖尿病療養指導士
- 栄養教諭免許
- きっかけ
- 幼少期、病気で食べられなくなった祖母の姿を見て
- 趣味
- クラリネット、マラソン
- 得意料理
- だし巻き卵、煮物
- 好きな言葉
- 「いただきます」
私たちのあゆみ
犬のエサ以下やな・・・この言葉は、新病院として生まれ変わってすぐの頃、ある入院患者さんに言われた一言です。その出発点となる出来事。ここから私たちの「常識を覆す病院食」への挑戦は始まりました。
クックチルの欠点に直面
当院では給食業務を全面委託し、調理形態はクックチル方式を導入、別の場所で作られたものが毎日送られてきます。
なにやら聞き慣れないこの調理法、煮込み料理などは味が良く染み込み美味しいのですが、揚げ物や焼き物は再加熱したときに、出来立て時の見た目や味を再現するのが難しく、また、野菜の和え物は歯ごたえもなくなりとても残念な仕上がりになってしまうのです。
まずは、この相性の悪い食材や、調理法について早急な解決が必要でした。
※クックチルとは・・・
調理した料理を急速に冷却して保存し、必要なタイミングで再加熱して提供する調理法です。
厨房で調理する
厨房で作った方が美味しくできるものは、厨房で作る。
全てクックチルではなく、献立によって調理法を変えるという方針に切り替えました。
揚げ物、焼魚、野菜の和え物...厨房での調理に変えたことによって、仕上がりは劇的に改善されました。
あとは、味の問題。。。
味付けが「美味しい」と言えるものを作り出す。
調味料が制限された中でも、それらを最大限に活かしきれる味付け、そして、1日3食、毎日病院食だけを口にする患者さんにとって、味付けのムラは許されません。
盛り付け前の味見、時には管理栄養士も厨房に入り調理します。
そして、マニュアルで統一、新しい献立は必ず試作し、全員で味を確かめています。
同じ料理でも、最後の決め手は相手の立場にたった「気持ち」です。その気持ちが、盛り付けに活かされ1つの食事が完成されます。
私たちはより良い次の1食に繋がるよう、患者さんや、職員からの言葉(良いことも悪いことも全て)を全員で共有し、モチベーションの源にしています。
施設側の管理栄養士も加わり、定期的に勉強会を行い、安全で美味しい食事の提供に繋がるよう腕を磨いています。
私たちは、病院食についてまわるマイナスなイメージを払拭できるよう、
常に考え、工夫し、栄養科一丸となって、日々奮闘しています。
患者さんへ
食べてはじめて栄養になる
いくら栄養たっぷりな食事を作っても、それを食べてもらえないと意味がありません。
私たちは、患者さんに食べてもらえる食事を提供する為、入院時の聞き取りや、昼食ラウンドを実施し、患者さんの訴えに耳を傾けるよう努めています。
毎週金曜日の昼食時には、「選択食」を実施し、2種類のメイン料理からどちらかを選んで頂けます。
注)選択メニューは常食(特に制限のない食事)がオーダーされている患者さん対象
意見を反映させる
月に一回、給食委員会を開き、改善点についてメンバー全員で知恵を出し合っています。
新しい献立の試食も定期的に行っているので、委員会まえには、「次の試食は何?」とメンバーから問い合わせがあることも
月に一回のお楽しみ
毎月1回、行事食を企画し、当日は管理栄養士手作りのメッセージカードを添えています。
遊び心も入れた手作りのカードは、毎回大好評です!!
状態に合わせた内容を
噛む力や飲み込む力が弱くなった患者さんのために、嚥下食を用意しています。
献立は、日本摂食・嚥下リハビリテーション学会が提唱している学会分類2013に基づき作成しており、他の病院・施設・在宅のどこでも共通して使用できる内容になっています。
万病に効く薬はないが、栄養管理は万病に効く
栄養サポートチーム(NST)
専任医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士、臨床検査技師、放射線技師、事務職員、そして管理栄養士が集結し、一人の患者さんをみんなでサポートし、みんなで治すチーム医療に力を入れています。
回診をしながら患者さんにとってのベストな提案を探っていきます。
また、食思に合わせた上で、少しでも栄養のあるものを、可能な限り個別対応しています。
退院後の不安を解消
食事療法が必要な患者さんへ、栄養指導を行っています。
また、「入院中は安心だけど、帰ってから同じようにできるかどうか。。。」など、退院後の食事について心配な患者さんへは、ベッドサイドへ何度でも訪問し、不安解消に努めます。
退院前のカンファレンスにも参加し、他施設との情報共有にも努めています。
同業者のみなさんへ
美味しかった。
その一言のために
地域一番の職員食堂を目指します!!
管理栄養士が献立を考え、実際に調理!毎日、四姉妹のうちの誰かが、厨房で腕をふるっています。
希望をできる限り取り入れる為に
メニューのマンネリ化を解消するため、定期的にリクエストを募っています。
「ジンギスカンが食べたい!」という医師が、自らクール便でジンギスカンを手配してくれるなど、時にはサプライズも!!
職員の希望をできる限り取り入れる為、日々試作を重ね、実現のため料理の腕と味覚を磨いています。